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文系プログラマによるTIPSブログ

文系プログラマ脳の私が開発現場で学んだ事やプログラミングのTIPSをまとめています。

インターン生とメンターの間の埋まらない溝

IT業界

上手く咬み合わないケースが多いのですよね
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blog.mtrl.tokyo
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今話題のこれらの記事について、便乗してみようと思います。

言及と言っても、IT業界にやってくるインターン生メンターに纏わるお話です。

メンターとは、仕事上(または人生)の指導者、助言者の意味。メンター制度とは、企業において、新入社員などの精神的なサポートをするために、専任者をもうける制度のことで、日本におけるOJT制度が元になっている。メンターは、キャリア形成をはじめ生活上のさまざまな悩み相談を受けながら、育成にあたる。

https://kotobank.jp/word/メンター-178863

インターンシップとは学生が将来のキャリアや夢を実現するために、 就職・就業前の一定期間、実際の企業で働くこと。関心のある分野で働くことによって、その分野に対する関心をより強めたり、最初は関心がなくても、働いてみることによって関心を持つようなる場合が多い。昨今、3年以内に転職する新入社員が急増しており、就職前の企業に対するイメージと就職後の業務内容とのミスマッチが原因であるとして問題視されてきた。そういったミスマッチを防ぐためにここ数年に導入され、活発になってきた制度である。もともとはアメリカで取り入れられていた。

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%F3%A5%BF%A1%BC%A5%F3

冒頭の記事を見ると、インターンを受け入れる側も、参加する側も、色々問題を抱えている事が解ります。

ちなみに私の職場はIT業界で、プログラマーが7割近くを占める会社で、インターンを受け入れています。インターンの期間は1〜2週間程度の場合がほとんどです。

冒頭の記事程ではありませんが、私の周りでも色々起きています。

※ この記事は私のまわりのインターン生に纏わるお話で、冒頭の記事に関するものではありません。
※ この記事は私個人の主観に基づいたもので、総意ではありません。それを前提として御覧ください。

一体何が起きているのか?

  • インターン生の突然の失踪と逃亡。
  • メンターの過度の期待と失望。
  • インターン生の諦め。

失踪!?逃亡!?

面談をした時は応対も普通だったし、実技も特に問題は無いように見えたのに、いざインターンが始まると、2〜3日したら突然出社してこなくなり、ある日「体調不良が改善しそうもないので辞めます」とメールを送って逃亡してしまうケース。最悪なのは一切連絡も無く、ぱったり来なくなる失踪者ですね・・・

「無茶な課題与えたんじゃねーの?」「全く仕事を振られずに退屈で発狂したんじゃねーの?」等と思われるかもしれませんが、hello worldに毛が生えたレベルのタスクを与えた結果、失踪者や逃亡者が出ます。オフィスの空調や環境等も特別悪く無いのですが、こうした事が少数ではありますが、起きてしまうのです。

他にもっといいインターン先が見つかったのか、朝起きられなくて社会人になる事を諦めたのか、どうなのでしょうね。

過度な期待が生み出す大きな失望

応対もコーディング実技も中々いい感じだったので、これはひょっとして即戦力級か!?等と大きな期待を最初に抱いてしまうが、いざ実務にインターン生が参加すると、沢山の人との調整が発生するチーム開発の荒波にあっという間に飲まれ、全く実力を発揮できないケースが多いです。

するとメンターは「あれ?面談した時は良かったのに、なんだこれ?」等と思うようになり、次第にインターン生に対して「プロとして仕事をするのだから〜云々」「なんでそうなるの?」等ときつく当たり出すわけです。

言うまでも無いですが、大半のインターン生はチーム開発(それなりの人数で)をした経験が無く、我流でルールを決めてしまっている場合が多く、いざ実務が始まるとチーム内で決めたルールと合わずに困惑してしまいます。周りと調整するというコミュニケーションをする機会も多くないでしょうし、自分のテリトリー外の事に踏み込むと一気にあたふたします。当然ですね。

そして諦める

最初は「俺、イケるんじゃね?」等と息巻いてみたが、いざ実務に参加してみると、解らない事が多すぎて、誰に何をいつ聞いていいのかも解らなくなる。勿論タスクの優先度を付けて、これは必ず完遂させるけど、こっちは諦めて他メンバーにヘルプする、等といった調整する能力もまだ無い。そうしてあたふたしている内にメンターが徐々に苛立ち、口調もキツくなっていく。

そして「いきなり即戦力とはいかないものの、もう少し戦力になれると思ってた。現実は厳しすぎた・・・駄目だ俺・・・」という感じに塞ぎ込んでしまい、期日までにタスクも完了せず、「期日までに終わりませんでした」という結果を残してインターン期間が終了してしまう。

こういったケースは結構あります。メンターには落胆と失望だけが残り、インターン生には絶望と諦めしか残らない最悪なケースです。

お互い何を求めていたのだろう?

インターン生側

  • 現場がどんな風に回っているのかを知る。
  • 現場に参加するという実績の獲得。
  • 何か学びたい。
  • 自分は現場で通用するのかどうかの現状把握。
  • コネ作り。

私はメンター側ですが、こんな感じの目的を持っているのではないかと予想しています。

メンター側

  • ある程度のスキル。
  • 自主的に行動できる力。
  • 他人(メンター)に質問する勇気。
  • 最後まで諦めずにやりきる事。

一緒に働けそうか、諦めないガッツはあるか、等、ポテンシャルを見て、いいなと思ったら実際に一緒に働きたい、等と思っています。

お互い何を間違ってしまったのか?

インターン生側

  • スケジュールについての認識が非常に曖昧。
  • 「何故そうしたのか」など、理由を論理的に説明できない。
  • 周りへの迷惑を心配して極力一人で解決しようとし、あまりメンターに質問したりしない。
  • タスクを完了させるために残業しようとする。
  • 先生と生徒という構図をインターン先に持ち込んでしまい、学校と職場との落差に呆気にとられる。

インターンは社員以前の見習いという立場なので、基本的にこれらができなくても大丈夫です。しかしここで「全然駄目だった・・・氏のう・・・」等と諦めてしまうのは勿体ないです。

恥をかいてもいいからMTG等で発言してみたり、小馬鹿にされてもいいから他人に聞いてしまいましょう。逆に今のうちに聞いておかないと、後で年をとってから聞くと、更に大きな恥をかいてしまいます。今だったらどんな頓珍漢な発言しても「まあインターン生だしね。フォローするから全然いいよ」とフォローして貰えます。しかし社員になってしまうと今より格段に厳しくなってしまいます。

「インターンだから」「新入社員だから」という免罪符が有効な期間は非常に短いので、今のうちに免罪符を全力で活用しておきましょう。

メンター側

  • インターンに割り振ったタスクを完了させる事ができなかった。
  • 全然質問しに来ないのでこちらから「困っている事は無いか?」と聞きに行く回数が多すぎた。
  • 自主性を期待しすぎて、インターン生の方から聞きにくるのを待ちすぎた。
  • 結局「あれが駄目だった」「これが駄目だった」と駄目だしばかりになってしまった。
  • 既存メンバーに期待する成果を、インターン生にも求めてしまった。

全体的に期待し過ぎか、甘やかし過ぎで、極端なのです。

大企業であればインターン生をまるで国賓待遇かの如く甘やかしてしまい、ベンチャーであればまるで第一線級のエンジニアの如く成果を求めてしまう。極端ですね。

結局どうしたら・・・

インターン生は、どんな事をしてでも期日までにタスクを完了させるよう努力すべきです。

例えば、与えられたタスクを自力でこなせる事ができなそうなら、もう全部他人に聞いてしまう。結果的に自分でやった事は「他人に貰った答えを繋ぎあわせただけ」ですが、それでいいのです。実際の仕事では「頑張ったけど終わりませんでした。ごめんなさい」等とクライアントに事後報告する事は許されません。

事前に無理そうかどうかを判断して、即座に他人にヘルプします。他人の力を借り過ぎて怒られたとしても、タスクを完了しなければいけない時があるのです。「一生懸命やったけど終わりませんでした」は学生の間に卒業しないといけません。そういうサバイバル能力的なものが必要になる事を、インターンを通じて体験する必要があります。


・・・という経験を積んで貰えればいいのですが、実際は「解らない事が多すぎて頭がパンクして硬直してしまう」ので、以下を意識すればいいと思います。

  • インターンと言えど、実際の社員と同様に当事者であるという事を意識する。
  • 学校のような先生と生徒という構図は忘れる。
  • チーム開発では沢山の人と話して解決すべき問題がある事を意識する。
  • 「頑張ったけど終わりませんでした」の事後報告は厳禁で、「このままだと終わらないかもしれない」を事前報告する。
  • メンターを頼る。

どれだけ現場を引っ掻き回してもいいし、どれだけ他人を頼ってもいいので、とにかく「完了」させるのが重要です。完了させるためには「先生と生徒」の構図ではいけません。一時的とはいえ自分は当事者になった事を認識する事も重要です。完全な受け身で指示を待っているだけだと、1〜2週間という時間は瞬時に過ぎ去ってしまうので、何も得るもの無く時間だけが過ぎ去ってしまいます。

残業とか

ダメ、絶対。

残業ありきのスケジュールはNGです。

ブラック的な発言をすると「残業代払いたくない」「定時に終わらせて早く帰って」です。仕事中に小一時間程ダラダラと仲良くおしゃべりしながら、皆で仲良く残業してはいけません。言葉は悪いですが、そういう働き方は「無能な働き者」に成り下がるきっかけになる可能性があります。

また、「終わりそう?」と聞かれて「今日中に何とか出来そうです!」と答えても、「今日中」に残業を含めてはいけません。

勿論突発的なアクシデント(障害等)や、クライアントの事情等による特別な理由がある場合は残業も必要ですが、通常業務で残業していては、長い社会人生活には耐えられません。全力で仕事に取り組んで定時きっかりに帰宅し、プライベートを確保する生活をして下さい。

昼過ぎになってようやく出社して、深夜に帰宅するような働き方もありますが、それをするのは時期尚早です。そういう働き方はある程度実力が伴い、与えられた裁量をうまく使って仕事をコントロールできるようになってからにしましょう。

雑感

この記事を書いていて、「何こいつ上から目線で書いてんだ。てめー何様だよ」とか自分で思ってしまいました。。。結構キツイ事書いてますよね。

最後に、冒頭の記事にこんな一文がありました。

僕はフットワークが軽いこと、行動力があることを長所だと思っていました。でもそんなものは最初から無くて、自分の興味ややりたいこと、自分が怪我をしないことへのミーハー心しかないんだなと知りました

http://blog.mtrl.tokyo/12606

恐らく大学生特有の、根拠の無い自信が彼をそう思わせたのではないと私は思っています。

学生の間は、

根拠の無い自信でもモテる

のですが、社会人になったら、

根拠の有る自信がモテる

と思っています。

彼の文章からは、「何故フットワークが軽いと自負できるのか?」「何故行動力が有ると自負できるのか?」の説明が見当たらないので、自負している事に対して根拠が無い可能性があります。更に言うと、「彼の言うフットワークって具体的に何?」「行動力って具体的にどんな行動?」と突っ込むと、恐らく閉口してしまうかも、と予想できます。具体的な実績も根拠が無いのに「自分はこういうキャラだと思っている」と自分をキャラ付けし、それを根拠の無い自信として誤認してしまっていないか、心配になりますね。

社会に出ると、多くの物事に根拠が求められます。

何故こういうコードを書いたのか説明できるか?
何故こういう順にタスクを消化しようとしたか説明できるか?
何故この見積もりになるのか説明できるか?
こういう提案したのは数値的根拠はあるのか?

などなど、あらゆる事に根拠が必要になります。インターンから新入社員の間はこうした能力を身につけるための修行期間なので、「自分は駄目だ・・・」と落ち込んで諦めないで、乗り越えて欲しいですね。メンターの方は彼らが乗り越えられるようフォローし、過度な期待を持たないよう注意し、導いていけるよう努力を怠らないようにしていけるといいと思います。