tree-shopの実験的サービスを本日をもって終了しました。
このサイトを開設して得られたもの等をまとめてみたいと思います。
サイトを開設した経緯
会社では主に検索に関する開発ばかりですが、幅広く開発を経験する事もできました。
その経験を生かして何かアウトプットを残してみたかったのが、サイト開設の理由でした。
箇条書きにすると以下のような理由になります。
- 自力でサーバのレンタルしてみたかった。
- 自力でミドルウェアのインストール・環境構築をしてみたかった。
- WEBアプリを一人で全て開発してみたかった。
- 一人でサービスを運用してみたかった。
- 各種アフィリエイト用API群の開発
サイトの内容
楽天、yahoo、amazon、価格.comのAPIを利用し、(なるべく)一回の検索で全てサイトの検索を実行し、ショッピングを支援します。
しかし実際は各社でカテゴリの構造が激しく違っており、全サービスのカテゴリ統合という目標は最後まで実現できませんでした。
儲かったのか?
アフィリエイトなので、購入が確定すればこちらにも収益が発生します。
売上の結果を言うと、約300万円程度です。
収益は売上の1%なので、約3万円です。
これは少ないですね。
サイトを開設して解ったこと
完璧主義を止めないと何も始まらない
特に個人で開発する場合に言える事ですが、完璧主義だと何時まで経ってもサイトが公開できません。
あれやこれやと妄想が広がり、どうしても最高のものを作りたくなってしまいます。
しかしこれが最大の罠で、絶対に最高のシステムは作れないのです。
理由はいくつかあり、主にトレンドの推移は速い、最高かどうかはユーザが決めるものであるためです。
実際私はこの完璧主義にハマり、半年以上構想だけが広がってさっぱり開発が進みませんでした。
完璧主義をやめたら、1ヶ月かからずにサイトのグローバル公開まで辿りつけました。
一旦公開してから、徐々にユーザの意見・要望を元に改修していくのがよいと思っています。
オリジナルのコンテンツこそが最高の強み
どういう事か完結に説明すると、動的コンテンツの価値は非常に低く、ユーザの手書きのオリジナルコンテンツの価値は非常に高い、です。
例えばECサイトの場合、型番・価格・性能など、製造元から提供された情報を載せているだけです。
この情報は全ECサイトに提供されます。いくら提供された情報を沢山持っていたとしても、
その価値を生み出したのはECサイトではなく製造元です。つまりECサイトがいくら動的コンテンツを垂れ流しても全く価値が無いのです。
amazonや価格.comはコンテンツではなく翌日配送や価格の比較等、付加価値が評価されているのです。
一方ユーザが自分で考えた文章(商品のレビュー等)は価値が高い場合が多いです。
理由は簡単。世界で一つしか無いコンテンツを生み出しているからです。
但し注意があって、日記のような無意味な文章は無価値です。
ユーザにとって価値があってオリジナルなコンテンツが、価値が高いのです。
ここ数年でGoogleがパンダアップデート・ペンギンアップデートを実行しました。
このアップデートで、かつて動的コンテンツを機械的に垂れ流しただけで膨大な収益を得たアフィリエイター達は壊滅しました。
よく「仕事をやめてアフィを専業にする!」といってゴミブログを量産し、動的コンテンツを垂れ流しましたが、Googleによって皆駆逐されました。tree-shopも動的コンテンツを垂れ流していただけなので駆逐されています。
これからのウェブサイトに求められるもの
現実的に考えて、動的コンテンツの情報提供元になる事はほぼ無理です。
動的コンテンツに自分の頭で考えた静的コンテンツを付加することが、比較的容易に高い価値を生み出す事ができる方法だと思います。
主婦がブログで商品をレビューして収益を生んでいますよね。あれです。あれこそが目指す部分です。
会社でよく情報を検索するサイトを作りますが、動的コンテンツを垂れ流しているだけの場合が多いです。
それなのに「売上が上がらない!アクセスが増えない!」と騒ぎますが、そんなの当たり前です。
情報の卸元はあなたのサイトじゃないんだから、価値なんて無いんです。
そういうサイトで価値を生み出すとしたら、例えば管理画面を作って、動的コンテンツに対して各店舗の運用者に付加情報(レビューやその地域の特性を考慮した情報)を付加させればいいんです。
何の付加情報を足せばいいかは運用者(実店鋪で働く方々)が一番よく解っています。
ちなみにSEO業者に依頼しても今は売上なんて上がりません。無駄です。(SEO自体はいいですが業者は不要)
これからはペラ1のゴミブログの量産、動的コンテンツの垂れ流し、SEO業者への投資、など、Googleが評価するのはそんな事ではないよ、価値のあるオリジナルのコンテンツを生み出そう、という事を意識しないと絶対に成功できないので、肝に命じておかないといけませんね。