いつものやつですね。
IT技術者不足が招くデスマーチと負のスパイラル
IT業界が他の業界にも増して人手が不足しているのは、景気回復によるIT投資の増加に加えて、史上最大級とも言える巨大プロジェクトが複数走っていることが主な原因である。「2015年問題」と呼ぶ人手不足の懸念は、当事者であるIT関係者も、それを実感しているようだ。7月にITproのWebサイト上でアンケートを実施したところ、1191人から回答を得られた。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/watcher/14/334361/091600055/?ST=ittrend&P=1
またこの手の記事がでました。
この手の記事は現場の人達等から何故こういう状況になっているのか、の真の答えを見る事ができます。
※ この話は大部分がSI業界の事だと思うので、IT = SI業界のつもりで書きます。
各方面の意見
twitterでの意見
私が個人的にピックアップした意見です。
システムを人海戦術で構築する時代は終わったと思うんだけどなぁ■記者の眼 - IT技術者不足が招くデスマーチと負のスパイラル:ITpro http://t.co/m97naz1cIK @nikkeibpITproさんから
— rs6000jp (@rs6000jp) 2014年9月22日
発注側だが、周り見るとICTスキルの平均値が低くくトレンドは知ってるが基礎知識が抜けてて評価検証ができないため無駄多い。"記者の眼 - IT技術者不足が招くデスマーチと負のスパイラル:ITpro http://t.co/gTuhNVjJFy @nikkeibpITproさんから"
— Neon / himorogi (@ayasugi) 2014年9月22日
プロジェクトにマッチする技術者が不足していて、頭数だけでいうと技術者はたくさんいる。"@nikkeibpITpro: IT技術者不足が招くデスマーチと負のスパイラル(記者の眼) #ittrend http://t.co/WRTQ5xsh6N #itprojp"
— tktt (@toshitaka12) 2014年9月21日
2chでの意見
私が個人的にピックアップした意見です。
http://anago.2ch.sc/test/read.cgi/bizplus/1411333076/
17 :名刺は切らしておりまして:2014/09/22(月) 07:01:45.47 ID:UU+CdmFD.net
優秀な上流さん達がやれば良いだけだろw
25 :名刺は切らしておりまして:2014/09/22(月) 07:49:48.20 ID:+bBK3Xs4.net
まあ、あれだけ偽装請負と派遣で使い捨てたらな。
大抵は逃げ出して戻ってこないだろ。自分は技術自体が好きだし、顧客と話すのも苦じゃないから激務でも平気だが、
普通の人には絶対無理だろうなと思う。その分の給与は貰っているけど。それに、この業界って技術の進むスピードも速くて、それが廃れるのも早いから、
嗜好が合って、なおかつ学習出来る人間じゃないと辛い。と言う訳で、正直他人にはオススメ出来ません。
39 :名刺は切らしておりまして:2014/09/22(月) 08:40:42.01 id:lpkdUQpW.net
つか大企業は優秀な人材たくさんいるんだから
自分らでつくった方が短期間でいいモノできんじゃないの?
179 :名刺は切らしておりまして:2014/09/22(月) 13:17:48.96 id:xE0U7XCx.net
いい加減IT技術は特殊技能だと気づいて欲しい。
無能が100人集まっても、それなりの技術者1人のアウトプットに勝てないし、
それなりの技術者が100人集まっても、1人のトップエンジニアのアウトプットに勝てない。
233 :名刺は切らしておりまして:2014/09/22(月) 15:30:45.43 id:RA410tEm.net
>>226
むしろ今は中間業者がゴミ屑過ぎて土木よりひどい有様だからな
とりあえず土木レベル程度にはまともになるのを目標にしたほうがいいかしれん
まずは上が適切に問題を分割して下に必要な情報を流すが当たり前にならないと
何で最底辺が直接ユーザから要望聞いてそれを上の会社に報告とかしなきゃいけないんだよ
263 :名刺は切らしておりまして:2014/09/22(月) 18:03:22.01 id:O5AK5spl.net
すき家のバイトが足りないのと全く同じ構図だ。
薄給で死ぬほど使い倒す職場から人が逃げ出してるんだろう。
489 :名刺は切らしておりまして:2014/09/23(火) 09:42:46.53 id:s6jvxIiO.net
デスマーチになるのは技術者不足じゃなくて技術不足だと思うこのごろ
まとめ
- 今求められているのは「人数」ではなく「質」。
- ITが頭脳労働だという事を国も企業も理解していない。
- 発注側の努力も不足している。
- 1次受けの大手企業は人とお金を管理する事に特化しているだけ。
- 派遣の使い捨てと偽装請負の横行。
- IT業界は技術者は最も地位が低く薄給である。
1個づつみていきましょう。
今求められているのは「人数」ではなく「質」
最近見る人手不足は人数が不足しているのではありません。
IT関連の技術者は実は吐いて捨てる程沢山います。不足しているのは優秀な技術者です。
国や企業は勘違いしていますが、人員を大量投入しても問題が解決しないのがIT業界です。
ITが頭脳労働だという事を国も企業も理解していない
プロジェクトが失敗するのは主に設計が悪いからです。設計は本来頭脳労働であるはずです。しかし国も企業もこれを解っていないので、問題が起きた時に人数で解決しようとする。しかし元の設計が悪いため、人数では解決になりません。良い設計ができるのは高度に頭脳を持った人です。
発注側の努力も不足している
では何故悪い設計になってしまうのか。単純に開発側のスキル不足もありますが、発注側の努力不足による面も大きいです。
日本は「お客様は神様です」思考なので、発注側はとにかく努力せず、お金さえ払えば後は口を開けて待つだけ、と思っている節があります。その影響で自分たちが何をしたいのか実は解っていないという事が起きます。その結果、要件定義が総崩れしてそれが設計に波及するのです。
開発側が必死で要件を定義しようとしても、そもそも発注側にやる気が無かったり、自分達がやりたい事をまとめるという頭脳労働ができていないのです。つまり発注側もITが頭脳労働であるという認識が欠けています。
1次受けの大手企業は人とお金を管理する事に特化しているだけ
下請け開発会社からすると「上流の会社は何やってるんだ!情報は降りてこないし問題の切り分けも無しに下請けに問題を丸投げてくるぞ!」となります。何故こうなってしまうのか?理由は簡単です。日本のSI大企業は人の管理とお金の管理をする事に特化しているからです。問題の解決をする頭脳労働に特化していないので、自分達では根本的な問題解決ができない、だから下請けに問題を丸投げします。
彼らはFizzBuzzはおろか「コンソールにHello worldと表示してみて」というレベルのプログラムも書けない程にプログラムについての知識はありません。それどころか俺はプログラムを書けないんだぜ!と自慢する始末です。
派遣の使い捨てと偽装請負の横行
ではそういった無茶な丸投げが続くとどうなるか。答えは派遣社員の使い捨てと偽装請負の横行が起きます。上流会社からの丸投げに耐えるため、より安く、柔軟な雇用をするために技術者を使い捨てます。
そうでもしないと下請けの体力が持たないのです。
IT業界は技術者は最も地位が低く薄給である
こんな感じで優秀な人材が不足している訳ですが、驚く事にこのIT業界、主にSI業界では技術者の地位は最も低く、給料は最も低く、社会的地位が最も低いのです。
システムを開発する人達は奴隷で、人とお金を管理する人達が最も偉いのがSI業界の特徴です。ITの事を知らなければ知らない程高給なんじゃ!?と錯覚する程、おかしな構造になっています。これはITが土木建築業と同じに考えられているからなのでしょうか。そしてPG -> SE -> PMというキャリアフローが固定化されており、PGは何故か初級者扱いで、SEはプログラムを書かず、PMはシステムから大分離れた位置にいます。今必要とされているのはこれらの要素を全て持ち合わせた人だと思うのですが、業界の構造的にそれは見込めません。
一方BtoCの場合は開発者こそが主役なので、SI業界よりは大分マシな場合も多いでしょう。
雑感
ここからは更に個人的な意見ですが、私は派遣社員という雇用形態は非常に危険だと感じています。単に契約を切られる不安定さという点もあるのですが、コア技術を身につける機会が少ない点に危険性があると思っています。
例えば新規にシステムを開発する機会があったとして、社員はクラウドでサーバ環境・構成を構築し、言語やフレームワークの選定を行い、開発するためのアーキテクチャを整える。派遣社員は社員がそうやって用意したレールの上を走るだけ。具体的には用意された道具を使って画面を表示するだけ、のような感じです。
昨今の派遣社員の仕事といえば、社員がコア部分を担当し、それ以外の単純労働部分を派遣社員に任せる、という場合が多いです。(私の周りでは)なので、本当に学んでいくべき技術を横目で見る事しかできないので、肝心なスキルが付かない。年は取るのに本当に必要なスキルの習得が追いつかない、だから単価が下がる、という事が起きているように見えます。これは社員にも同じ事が言えますが、コア技術に携わる機会は圧倒的に社員の方が多い筈。
この問題を解決するための方法として、私は小さめの保守業務を1人で担当するような業務を受ける事をおすすめします。保守は規模の点から1人でインフラからDBからアプリケーションの設計・開発から運用面まで見ないといけない場合が多いです。すると多方面に渡って関わる事ができ、規模が小さいとはいえコア部分に触れる機会も増えます。
最近の派遣社員の方は本当に局所的な技術しか持たない(持つ機会が無い)場合が多いので、是非システムを一貫して触れる人になって欲しいと思っています。
しかしこの人手不足の問題、10年前から言われてるんだよな。
この問題、解決するんですかね。
もう国が動かない事にはどうにもならないんじゃ・・・
これはトヨタと同じ事だ。トヨタだってトヨタだけが儲かって下請けが悲鳴上げてるのに一般市民や国は皆喜んでるんだぞ?そんな状態で国が何とかしてくれる訳ないよな。そもそも権力者であるご老体が土建とITの区別がついてないんだぞ・・・
もしかして詰んでるの?この状況・・・
SI業界は多分詰んでる。この業界の構造を変える事は国家権力を強制執行でもしないともう無理だと思う。
だからBtoBのSI業界に見切りを付けてBtoCのWEB系に皆逃げる訳だな。
やらないお「BtoCはBtoBの時と違って鬼のように低レベルなクレームが来たり、sns等で突発的で予想もつかないアクセス増があったりして、BtoBとは大分勝手が違う業界だな。だからBtoCに逃げても単純に楽になる訳ではないから注意だな。」
やるお「それでもBtoCの方がいいんじゃないですかね・・・」